著者
大津 秀一
出版者
日本緩和医療学会
雑誌
Palliative Care Research (ISSN:18805302)
巻号頁・発行日
vol.5, no.2, pp.317-322, 2010 (Released:2010-08-10)
参考文献数
13

【目的】ケタミンを在宅で長期間にわたって使用して, 前立腺がんの難治性骨転移痛を緩和している症例について報告する.【症例】50歳代, 男性. 前立腺がん, 骨盤骨転移. 硬膜外カテーテルからの塩酸モルヒネ80mg/dayの投与, 2度の放射線療法などの集学的治療によっても骨転移痛, 特に体動時痛が顕著だった. ケタミンが著効して疼痛が大幅に軽減し, 長期在宅療養が可能となった.【結論】オピオイド抵抗性の難治性骨転移痛の緩和において, ケタミンは重要な役割を担っていると考えられる. ケタミンは在宅でも使用継続可能なことから, 在宅における難治性疼痛緩和の選択肢の1つとして考慮されてよい治療法であると考えられる. Palliat Care Res 2010; 5(2): 317-322

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以前ケタミンで論文を書いていますが https://t.co/8YMaOUOSW6 その方は前立腺がんの骨転移で激痛、大学病院でも除痛できず在宅へ(ここで私が担当)、ケタミンで劇的緩和を得られたのですが、その後の精神安定はもちろん疼痛緩和の効果と思いますが、副次的な脳への効果もあったのかもしれませんね。

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