著者
伊藤 禎彦
出版者
公益社団法人 日本水環境学会
雑誌
水環境学会誌 (ISSN:09168958)
巻号頁・発行日
vol.39, no.6, pp.187-196, 2016 (Released:2016-11-10)
参考文献数
55
被引用文献数
1 4

下水処理水の間接・直接飲用再利用に関する世界的動向をふまえた上で, 化学物質と微生物によるリスクの取り扱い方法を論じた。はじめにリスクの定義を記した上で, 飲用水摂取にともなう健康リスク定量上の特徴を要約した。有害化学物質の水道水質基準設定方法と, 今日的な予防原則の手順を示した後, 飲用再利用システムにおける適用例を示した。まず, 下水に含まれる化学物質から, 対象とすべき少数の物質を選定した結果を示した。ついで, 再生処理プロセスにおける必要十分な除去性能を見積もるとともに, 過剰処理も回避できることを指摘した。病原微生物リスクの特徴を述べた後, 障害調整生存年数 (DALYs) の意義を論じた。DALYsを用いた化学物質と微生物リスクの大きさの比較例を示すとともに, 必要な水処理レベルとの関係を論じた。さらに, 許容リスクレベルを議論するに当たっては, 人々のリスク認知上の特性も考慮する必要があると指摘した。

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@gerogeroR 実際間接、直接飲用水として使われたりしてるけど原発汚染水も同じでいいの? それならダムに放流していいよね?☺️ https://t.co/hnXFkRQXuh
@kimjungil2 極秘文書だ。 https://t.co/JXcNzLLVVQ

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