著者
朴 永泰 岡野 昇三
出版者
公益社団法人 日本獣医師会
雑誌
日本獣医師会雑誌 (ISSN:04466454)
巻号頁・発行日
vol.69, no.6, pp.329-332, 2016-06-20 (Released:2016-07-20)
参考文献数
13

20頭の雌犬に卵巣子宮摘出術を行った.犬は術式によって腹腔鏡下卵巣子宮摘出群10頭,開腹下卵巣子宮摘出群10頭に分けられ,術前,術後3時間,6時間,術後1,3,5日の血中CRP,IL-6,総白血球数及び手術時間を測定し,それぞれ比較した.血中CRP,IL-6濃度及び総白血球数は腹腔鏡群が開腹群と比べ,術後1日目に有意に低い値を示した.手術時間は両群間に有意差を認めなかった.本実験結果より,腹腔鏡下卵巣子宮摘出術は開腹術と比べ,術後の炎症が軽度であり,より低侵襲である可能性が示唆された.

言及状況

外部データベース (DOI)

Twitter (1 users, 1 posts, 0 favorites)

腹腔鏡手術は、開腹手術にくらべて侵襲は低いことが獣医療でも示されている。 卵巣子宮摘出術のみならず、傍肋骨切開をようする胆嚢摘出や副腎摘出などに使用できれば、よりよい低侵襲な手術が実現できそうだ。 https://t.co/D3T9DvoWw6

収集済み URL リスト