著者
吉村 剛
出版者
一般社団法人 日本木材学会
雑誌
木材学会誌 (ISSN:00214795)
巻号頁・発行日
vol.57, no.6, pp.329-339, 2011-11-25 (Released:2011-11-28)
参考文献数
74
被引用文献数
9 9

外来木材害虫であるアメリカカンザイシロアリは,1976年に東京の住宅で初めてその被害が報告されて以来,現在では日本全土に広くその分布を拡げつつある。アメリカカンザイシロアリの総合的防除には,個々の要素技術の集積である住宅レベルの総合的防除と,地域からの根絶を目指した地域レベルにおける総合的防除の2つのレベルがある。最近の研究成果によって住宅レベルにおける個々の技術的課題は克服されつつあり,今後は根絶に向けた地域レベルでのシステムづくりが鍵となる。予防および駆除における新しいアメリカカンザイシロアリ対策を一つの突破口として,日本における木材保存産業の発展を期待したい。

言及状況

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@univkyoto アメリカカンザイシロアリの被害も増えている。シロアリ駆除に米国ではマイクロ波を実用化しているという。日本はこの分野分野でも米国の後塵を拝しているのだろう。 https://t.co/m6VB6LgGCx

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