著者
飯森 豊水
出版者
学校法人 開智学園 開智国際大学
雑誌
開智国際大学紀要 (ISSN:24334618)
巻号頁・発行日
vol.16, pp.5-18, 2017 (Released:2017-11-20)
参考文献数
26

ウィーン古典派の作曲家J. ハイドンの研究においては、20世紀終盤に明確な変化があったことが一部で指摘されている。 ハイドン研究史を概観すると、19世紀後半にC.F.ポールによってハイドンに関する学問的研究が始まり、1930年代のデンマークの研究者J.P.ラールセンを先駆として、戦後には活発な資料研究が展開された。20世紀の後半は、組織的で体系的な資料研究と、その成果としての学問的校訂楽譜による「ハイドン全集」をはじめとする諸資料の刊行が中心的課題となった。その課題が一段落する世紀の終盤になって明確な変化が起こり、新たな研究の地平が拓かれた。しかしその目指すところはまだ明らかとはいえない。小論では、この変化を分析し、従来のハイドン研究にはなかった新しい研究の可能性を検討する。

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@t_shirasawa ハイドン観の変遷を追う論文です。カルパー二の前、1810年にハイドンの伝記を書いた風景画家 A.C. ディースがいますね。ローマに長く居たらしいから、あるいはこの辺りかな? https://t.co/j1hQgf5m3Q

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