著者
中嶋 亮太 山下 麗
出版者
日本海洋学会
雑誌
海の研究 (ISSN:09168362)
巻号頁・発行日
vol.29, no.5, pp.129-151, 2020-09-15 (Released:2021-12-22)
参考文献数
104
被引用文献数
1 7

海洋マイクロプラスチック汚染は,海洋が直面する地球規模課題の1つであり,近年,海洋マイクロプラスチック(MPs)に関する膨大な数の論文が出版されている。MPs をモニタリングする重要性が増す一方で,MPs の調査・計測手法は発展途上の段階にあり,多くの研究者が最適な手法を模索している。海洋MPs の主な調査・計測する手順は,(1)海水・堆積物・生物などの試料の採取,(2)夾雑物(有機物・無機物)を除去することでMPs を分離と精製,(3)検鏡と化学判別の組み合わせによるMPs の識別と同定からなる。それらの手法は多岐にわたり複雑である。本総説では海洋MPs の採取,前処理,同定,定量化の様々な手法について紹介するとともに,各手法の特徴と問題点を整理した。さらに今後のMPs 計測手法の方向性を述べる。

言及状況

外部データベース (DOI)

Twitter (5 users, 5 posts, 7 favorites)

漂流軽石や漂着軽石の調査はマイクロプラスチックの研究が参考になるかもしれない。 海洋マイクロプラスチックの採取・前処理・定量方法https://t.co/XjY2EAAOd6

収集済み URL リスト