著者
角皆 静男 辺見 隆
出版者
日本海洋学会
雑誌
日本海洋学会誌 (ISSN:00298131)
巻号頁・発行日
vol.27, no.2, pp.67-72, 1971 (Released:2011-06-17)
参考文献数
7
被引用文献数
80

表面海水でのヨウ素イオンとヨウ素酸イオンとの関係を知る目的で太平洋海水中のヨウ素を測定した. その結果を角皆と佐瀬によるヨウ素イオンの生成機構と関連させて議論した. 全ヨウ素濃度はほぼ一定で平均値は0.41μg at./lであるが, ヨウ素イオン濃度は測定限界以下から0.21 μg at./lまで大きく変動した. ヨウ素イオンの鉛直分布ではその最大値はしばしば表層に現われるが, 表層では水温20℃ 以上の暖水 (平均0.10μgat.l) の方が冷水 (0.03μg at./l) 中のものより濃度が高い. 暖水中でも最も濃度の高いのは赤道海域の表層水 (0.13μgat./l) で, ここでは活漫な生物活動がみられる. 一般に, 冷水でも生物活動の活溌な水にヨウ素イオンは多い.これらの事実は提案されたヨウ素イオンの生成機構とは矛盾しない.

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ALPSで処理した汚染水の放出で、大気中の放射性ヨウ素が増える事が期待される…。 表面海水中のヨウ素について https://t.co/mCzlUZymYw コース: 海洋表層のジヨードメタンの謎 https://t.co/HDOu7MX1Uh Microsoft Word - 日本地球化学会20110915 - 58_204.pdf https://t.co/sQwxZG0LYI https://t.co/QMEnE0VgJw

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