著者
横堀 亜弥 相花 絵里 加進 丈二 小野 亨 大江 高穂
出版者
北日本病害虫研究会
雑誌
北日本病害虫研究会報 (ISSN:0368623X)
巻号頁・発行日
vol.2019, no.70, pp.119-124, 2019-12-16 (Released:2020-12-18)
参考文献数
9

宮城県におけるフタオビコヤガの発生経過を明らかにするため,2011~18年にフェロモントラップと予察灯による誘殺盛期を調査するとともに,有効積算温度シミュレーションにより成虫の発生時期を推定した.その結果, 2011~14年と2016~18年は3世代,春~夏にかけて高温で推移した2015年は4世代発生したと推察された.また,有効積算温度シミュレーションにより推定された発生時期は,フェロモントラップと予察灯の誘殺盛期と概ね一致したことから,成虫の発生時期は有効積算温度シミュレーションにより予測可能であることが示唆された.さらに,水田周辺でイネ以外の寄主植物を探索したところ,水田畦畔上のアシカキ群落で9~10月にかけて幼虫の発生が確認された.以上のことから,本種は水田内において3~4世代経過し,秋季の寄主植物としてアシカキを利用していると考えられた.

言及状況

外部データベース (DOI)

Twitter (1 users, 1 posts, 0 favorites)

フタオビコヤガは長らく収穫後の稲わらで蛹越冬すると言われていたが、そんな時期に水田に幼虫は少ないし、実際に蛹化直前の稲は餌として劣化するため畦畔のイネ科雑草で育つという説が2019に出ている https://t.co/87rf6cScCW

収集済み URL リスト