著者
加藤 英一
出版者
学校法人 北里研究所 北里大学一般教育部
雑誌
北里大学一般教育紀要 (ISSN:13450166)
巻号頁・発行日
vol.15, pp.111-131, 2010-03-31 (Released:2017-09-29)

2009年、 ⌈ 臓器移植に関する法律⌋の改正案が国会において採決された。日本共産党を除いた 各政党は、改正案の特性から投票に際して党議拘束を外した。投票の結果、原案通りに改正案は 成立した。これによって日本では、法的に脳死が人の死として認められることになった。衆・参両議院での投票行動は、党議拘束を外したにも拘らず、政党による影響を否定できない結果となった。それは1997年の ⌈ 臓器の移植に関する法律⌋が可決された際と同じである。これは R.K.マートンの準拠枠組みの理論によって、ある程度は説明が可能である。しかし今回の法改正における投票行動では、それ以外の要因である、衆・参議院のねじれ状態や小泉チルドレンの影響をも考慮しなければならない。

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「臓器の移植に関する法律」の審議過程における国会の動きは、死生観を尊重した好事例であると思います(ほぼ全ての政党が党議拘束を外した)。 【参考文献】 加藤英一『改正臓器移植法をめぐる投票行動』北里大学一般教養紀要15(2010)111-131頁〈閲覧日2021年11月20日〉 https://t.co/bbkHRTxevZ
臓器移植法。党議拘束外して成立。 立役者は河野太郎!かっこいいね。 https://t.co/mcQ3G8NlCN
12年前国会で脳死・臓器移植「臓器の移植に関する法律」の採決で、各党とも個人の内面の問題としてとても党議拘束を掛けられないとした中、共産党は平常運転 https://t.co/pKRQTFMHzT 衆 なんと全員棄権 参 全員反対 心の内面すら踏み込むのが日本共産党 https://t.co/pO9unHs809

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