著者
大井 龍夫
出版者
公益社団法人 高分子学会
雑誌
高分子 (ISSN:04541138)
巻号頁・発行日
vol.19, no.11, pp.943-950, 1970-11-01 (Released:2011-09-21)
参考文献数
35

タンパク質は生命現象を研究するうえでの要石的存在であるが,近年科学技術の進歩によってその分子構造,複雑な立体構造までわかってきた.この巨大分子が,タンパク質によってきめられたアミノ酸配列順序に従って生合成された後いつしか独特の機能をもつ立体構造をとるのは,いくつかの試験管内実験結果から,熱力学的に安定な方向にすすむからと推定されている.一方合成ポリペプチド鎖は棒状のα-ヘリックスとなることがわかっているが,これもまた高分子のもつ自由エネルギーの大小に関係した問題として取り扱えるのである.そこでタンパク質や合成ポリペプチド鎖のコンフォメーションと, 自由エネルギーの一部である構成原子間の相互作用エネルギーとの関係を現在わかっている段階まで記述し,この方向の研究の状況を読者に紹介したいと思う.

言及状況

外部データベース (DOI)

Twitter (3 users, 10 posts, 2 favorites)

全ての結合で放射線による電離を受けると分子が切断される危険を持つ。 これが基本で人体を形成するタンパク質がどう影響を受けるのか? タンパク質 分子 でぐぐって出てきたのが、またまた古い論文 https://t.co/7Qn7GPCB9M 6ページに量子力学的という言葉が出てきて、引用論文を探すと

収集済み URL リスト