著者
石川 慎一郎
出版者
計量国語学会
雑誌
計量国語学 (ISSN:04534611)
巻号頁・発行日
vol.31, no.2, pp.99-115, 2017-09-20 (Released:2019-01-11)
参考文献数
16
被引用文献数
2

格助詞「デ」の意味役割については多くの研究がなされているが,量的アプローチを組み込んだものは必ずしも多くない.本研究は,現代日本語書き言葉均衡コーパスの7ジャンルから収集した700用例に対して24種の意味役割のコーディングを行い,個々の意味役割に関して,(1)具体的特性,(2)頻度的階層性,(3)内部分類,(4)プロトタイプからの距離の4点を調査した.その結果,(1')個々の意味役割は特定の名詞群によって具現化されており,(2')時空間系が最も高頻度で手段・付帯状況系がそれに次ぎ,(3')中核グループ(場所・手段・理由・様態)とその他のグループに大別され,(4’)プロトタイプとされる場所格との距離は先行研究の言う意味拡張モデルとある程度合致していることが示された.

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石川 慎一郎『現代日本語における「デ」格の意味役割の再考』 https://t.co/LGBNQLKIAC

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