著者
中俣 尚己
出版者
計量国語学会
雑誌
計量国語学 (ISSN:04534611)
巻号頁・発行日
vol.33, no.3, pp.205-213, 2021-12-20 (Released:2022-12-20)
参考文献数
2

数値データを比率を用いて表すことは広く行われているが,それゆえに不適切な利用も目立つ.本稿では比率をパーセントで表示する意義とその際の注意点についてまとめた. まず,パーセントを内訳として使用する際には,100を超えるデータの情報を圧縮して示しているということに留意が必要である.非常に少ないデータをパーセントで表示したり,小数点以下の値を細かく記述することは不適切な利用である.また,比率を用いて異なる母数のデータを比較するときは何に対する比率であるかを意識することが重要である.パーセント表示された値の差はパーセントポイントという単位を使って示さなければならない.また,パーセント以外の比率の単位も存在する.コーパス言語学で用いられるpmwという単位についても紹介した.

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ほんとこれ。 パーセンテージとは情報を圧縮したものであることを 忘れてはならない.実際にはほとんど差がないのに,(中略)何かそこに差があるかのように錯覚させることのほうが不誠実と言える. https://t.co/8W9pPlC5FX

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