著者
高田 秀重
出版者
一般社団法人 廃棄物資源循環学会
雑誌
廃棄物資源循環学会誌 (ISSN:18835864)
巻号頁・発行日
vol.29, no.4, pp.261-269, 2018-07-31 (Released:2019-07-31)
参考文献数
42
被引用文献数
2 3

プラスチックによる海洋汚染は21世紀に入り,マイクロプラスチック問題として新局面を迎えた。汚染は海洋表層水だけでなく,海底堆積物,海洋生態系全体に広がっている。プラスチックに含まれる有害化学物質はプラスチックを摂食した生物に移行していることも確認されている。リモートな海域ではその寄与が大きい可能性が示唆された。海洋環境中でプラスチックが長期間残留し,マイクロ化すると取りのぞくこともできないことから,国際的には予防原則的な対応がとられている。海洋プラスチックの主な汚染源は陸上で大量に消費される使い捨てプラスチックである。エネルギー回収も含めたプラスチックごみの焼却やリサイクルよりも,使い捨てプラスチックの削減が優先的に進めらている。解決策は,持続的で循環型の社会形成の中に位置づけ,温暖化等の環境問題全体の解決と調和させ,物質循環の視点から考える必要がある。

言及状況

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メモ:プラスチックの大部分は漂流するのではなくマイクロプラスチックとなって海底に沈降している。 https://t.co/9to83EdjuT
「二次マイクロプラスチックのカテゴリーには合成繊維の服を洗濯した時に発生するポリエステルやアクリル等の化学繊維も含まれる」って論文(マイクロプラスチック汚染の現状,国際動向および対策、https://t.co/80jxv3i3xl、高田 秀重)って論文もあるが、どっちが正しいんだろう?
@fav0r1te_th1ngz ちょっと古いかもしれないですが、 https://t.co/UUoI5eLxPm
自粛生活でヒマなので、自分の生活とマイクロプラスチックについて見直してみることにした。 参考文献は以下: https://t.co/HXvtSFFAhY
マイクロプラスチック問題の論文 https://t.co/NCwgvpRe3E
https://t.co/5czdVyoFvB
@shawazu3 https://t.co/B2Rn0GXrY8 それがいる
講談社ブルーバックスの日本環境化学学会 編著 『地球をめぐる不都合な物質』でした。この本の2章を書かれた東京農工大の高田先生の論文(https://t.co/y7oqEMcyjK)がまとまっていて現状を把握しやすいかも。余談だけど、今から大学受験生に戻れるなら農工大のこの先生の研究室に入りたいわ。

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編集者: S.K 0411
2022-01-12 16:39:03 の編集で削除されたか、リンク先が変更された可能性があります。

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