- 著者
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堀 原一
- 出版者
- 日本医学教育学会
- 雑誌
- 医学教育 (ISSN:03869644)
- 巻号頁・発行日
- vol.29, no.3, pp.165-168, 1998-06-25 (Released:2011-08-11)
明治以来わが国の大学に残っている遺物ともいうべき講座制が, ことに医科大学・医学部で今もって幅をきかせている. 教授は講座という一城の主として学問の自由独立を楯にエゴを死守しようとしているのではないか. 講座の壁が教育の改善, 学問の交流と進歩を, また人事の流動を阻害しているのではないか. 教授は講座のためにあるのならまだしも, 講座は教授のためにあるとのはき違えもあるようだ. 講座を守る責任という美名と裏腹の教授のタコ壺意識, その変革が求められている.今, 講座の改廃・再編や教員の再配置は可能であり, 学生や患者, そして学問のためにも必要なのである.