著者
橋本 貢士 森 昌朋
出版者
一般社団法人 日本内科学会
雑誌
日本内科学会雑誌 (ISSN:00215384)
巻号頁・発行日
vol.101, no.4, pp.1000-1006, 2012 (Released:2013-05-10)
参考文献数
10

甲状腺ホルモン及び甲状腺ホルモン受容体(Thyroid hormone Receptor:TR)β1は肝臓でのコレステロール代謝に主要な役割を果たしており,近年その詳細な分子機構が明らかになってきた.さらに甲状腺ホルモンの脂肪酸合成への関与も解明されてきている.さらに新規TRβ1選択的甲状腺ホルモンアナログ(T3アナログ)の臨床試験が海外で行われ,心臓や甲状腺機能に影響なく脂質低下効果が示されている.今後スタチン製剤とは異なるの高コレステロール血症へのこれらのアナログの臨床応用が期待される.

言及状況

外部データベース (DOI)

Twitter (6 users, 6 posts, 3 favorites)

LDL受容体の発現は甲状腺ホルモンによって亢進される。 甲状腺機能亢進症→LDL受容体が増加しLDLコレステロールが低下する 甲状腺機能低下症→LDL受容体が減少してLDLコレステロールが増加する 参考 https://t.co/lwvotoAO0b https://t.co/TW1KKHAVeh
@tomo148s この論文によれば、甲状腺機能低下症による甲状腺ホルモンの作用不足は高コレステロール血症(高LDLコレステ ロール(以下LDL)血症)を惹起するとのことです。 https://t.co/UOJBBoJByG
引用「甲状腺ホルモンは肝臓におけるLDL受容体の発現(受容体数)を増加させる.このことが甲 状腺ホルモンによる血中コレステロールの低下作用の基本である.」 なるほど。 橋本・森(2012) 「4.甲状腺ホルモンと脂質代謝―新しいT3 アナログなど―」日本内科学会雑誌 https://t.co/iiBFoAYWUp

収集済み URL リスト