著者
掛屋 弘
出版者
一般社団法人 日本内科学会
雑誌
日本内科学会雑誌 (ISSN:00215384)
巻号頁・発行日
vol.108, no.11, pp.2268-2274, 2019-11-10 (Released:2020-11-10)
参考文献数
14
被引用文献数
2

ステロイドは,感染免疫を担当する白血球の血行動態やその機能に影響する.特にCD4陽性T細胞を減少させ,細胞内寄生菌や真菌,ウイルスによる日和見感染症を発症させる.また,炎症部位や感染巣への好中球の遊走能や貪食能も低下させるため,細菌感染症の発症にも注意が必要である.そのリスクは,ステロイドの投与量が多いほど,投与期間が長いほど増加するが,リスクを定量的に評価することは難しい.そのため,投与開始後には,慎重に経過を観察し,適切な感染症予防や診断・治療を行うことが患者の予後を左右する.

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ステロイド薬と感染症 ステロイドの副作用で免疫抑制がある これは、、 ・リンパ節からのリンパ球放出抑制 ・リンパ球にアポトーシス誘導 →循環リンパ球(Tcell)の減少 →細胞性免疫down が、メインのメカニズム (の理解であってますでしょうか、、?) https://t.co/6n7aprhdz2
副スは炎症を抑える作用なのでウイルスには効かない、 という説明がよくあるけどなんかしっくりこない。 今度調べるッ https://t.co/t52SlGrdiI
ステロイドの投与によって色々な感染症がおきる考察。ポイントは、「抗原非特異的な炎症反応と抗原特異的免疫応答が共に障害され,細菌やウイルス,深在性真菌等のさまざまな感染症のリスク となる」の部分。 #ワクチン後遺症 #ワクチン副反応 #3回目接種 #副反応 https://t.co/HhqOwvTSIx
@nXP75uQGTnPYdpU 私も詳しくないですが、体重70kgだと計35mgになるので多いと思います。量が増えれば増えるほどリスクは上がり、20mgが一つの境界になるようです。参考までにhttps://t.co/Rg6W44F5lB
ステロイドと感染症について。少量もそれなりにリスクはあるのか、、、 「プレドニゾロン換算で5 mg/日と少量であっても,3カ月間,6カ月間,3年間に亘って継続した場合には,ステロイド非使用群と比較して重症感染症のリスクがそれぞれ 30%,46%,100%増加する」 https://t.co/1mOBo4yGdt

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