4 0 0 0 OA ライム病

著者
川端 眞人
出版者
一般社団法人 日本内科学会
雑誌
日本内科学会雑誌 (ISSN:00215384)
巻号頁・発行日
vol.83, no.7, pp.1206-1211, 1994-07-10 (Released:2008-06-12)
参考文献数
10
被引用文献数
1 1

ライム病は野山に生息する大型のダニ(マダニ)によって媒介され,病原体はBorrelia burgdorferiである.本症は全身性感染症で,第I期症状はマダニ刺咬傷部の丘疹が遠心性に拡大し遊走性紅斑を形成する.第II期にはボレリアが血行性に全身拡散して,神経・循環器・関節などに多彩な病変を生じ,神経症状・関節炎など一部の病変は慢性化し第III期へと移行する.ライム病は1970年代にアメリカ合衆国で最初に確認された.ヨーロッパ諸国でもマダニ刺咬傷に続発する(慢性)遊走性紅斑や髄膜炎の出現は今世紀初頭から記載されており,アメリカ合衆国とヨーロッパ諸国が世界のライム病二大流行地である.東アジアも流行地のひとつで,日本にも流行が確認されている.これまでの調査から日本のライム病は臨床的および疫学的特色が次第に解明され,アメリカ合衆国やヨーロッパとの違いが指摘されている.

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#国立感染研究所 ホームページ 欧米の現状と比較して本邦での #ライム病 患者報告数は少ないが本邦においても #野鼠 や #マダニ の病原体保有率は欧米並みであることから、 #潜在的にライム病が蔓延 している可能性が高いと推測 https://t.co/7LkXAtCk8o https://t.co/TfGLQdfXnk #厚労省結核感染課

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