著者
石原 健司
出版者
日本神経心理学会
雑誌
神経心理学 (ISSN:09111085)
巻号頁・発行日
vol.34, no.2, pp.163-171, 2018-06-25 (Released:2018-08-29)
参考文献数
26

神経心理学における画像診断と病理の役割について,自験症例6例を通して考察した.画像所見については,病巣局在を示すこと,病理診断のヒントになり得ること,その一方で診断のバイアスにもなり得ることが示された.また変性疾患の場合,発症早期は臨床症状と責任病変が対応している可能性が示唆された.さらに,臨床症状,画像所見では診断の決め手を欠く場合,その他の検索方法も考慮すべきであることが示された.神経心理学では病巣と症候の対比が不可欠であるが,今後は治療介入の可能性という観点から,病理と画像診断が相関して診断に寄与することが期待される.

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軸索スフェロイドを伴う遺伝性び漫性白質ジストロフィー(HDLS) 常染色体優性遺伝 を示す疾患であるが,孤発例の報告も少なくない。30~40 歳代に,うつ,不安,行動異常,記 銘力低下などで発症するが,アルツハイマー病, 前頭側頭型認知症いずれの病像も呈し得る。 https://t.co/FZccR0BEQZ

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