著者
西山 克
出版者
日本文学協会
雑誌
日本文学 (ISSN:03869903)
巻号頁・発行日
vol.45, no.7, pp.46-56, 1996-07-10 (Released:2017-08-01)

禅僧大極の日記『碧山日録』応仁二年一一月一九日条には、釜鳴りを鎮める作法-釜鳴法-が書き記されている。なかで興味深いのは、異性装によるトランス・ジェンダーにより釡鳴りが鎮まるとする法である。なぜ、異性装により釜鳴りが鎮まるのか。またこの釜鳴法が、現代日本の下位文化において語られるオカマという隠語と、どのように関わるのか。日本中世の女装者である持者の存在をも視野におさめながら、聖なるオカマを論じ、インドの両性具有者ヒジュラを遠望してみたい。

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J-STAGE Articles - 異性装と御釜(<特集>中世における「聖なるもの」) https://t.co/VZ6VSsM6iu なんかおもしろそう
https://t.co/7iWAInhdiS 中世の釜を検索していたら、中世のオカマの文章に行き当たった件について。

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