著者
池上 素子
出版者
公益社団法人 日本語教育学会
雑誌
日本語教育 (ISSN:03894037)
巻号頁・発行日
vol.144, pp.109-120, 2010 (Released:2017-04-15)
参考文献数
9

本稿では,因果関係を表す「結果」の用法について考察した。その結果,以下の点が明らかになった。1)「によって」「ため」との比較において,①「ため」は必然的因果関係のみ表すが,「結果」「によって」は契機的因果関係をも表しうる。②「ため」は前後に状態性の語が出現可能だが,他の二語では現れにくい(ただし,「結果」には現れる場合がある)。③「結果」が経緯や時間的継起を表す傾向が強い場合,他の二語では言い換えられない。④「によって」は未確定の事柄にも使えるが,他の二語は使えない。2)「結果」の前件には(動作性で)一回性の事態を表す語も現れる。ただし,それは①時間の幅を持っている語か,②時間の幅のない語でも,その事態までに何らかのプロセスを経ていることが補われているか,または③その事態までに何らかのプロセスを経ていると推測できる語である。3)「結果」の後件には,状態性の語が後接しうる場合がある。

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