著者
胡 君平
出版者
公益社団法人 日本語教育学会
雑誌
日本語教育 (ISSN:03894037)
巻号頁・発行日
vol.163, pp.95-103, 2016 (Released:2018-04-26)
参考文献数
11

日本語の使役文には様々な用法があり,中国語母語話者にとって習得が難しいと言われているが,運用上における使用実態は十分に明らかにされていない。本稿では作文コーパスLARP at SCUの分析結果から,台湾人学習者による日本語使役文の用法別の使用実態を明確にしたい。考察の結果,全体の使用率も誤用率も「他動的」>「心理的」>「基本的」で,誤用のパターンは用法別に異なる傾向が見られた。「他動的」は日本語の動詞自他用法の未習得による「させる」の不使用と過剰使用及び有対動詞の非用,「心理的」は被使役者を示す助詞「に」の過剰一般化,「基本的」は「てもらう」との混同に起因する誤用が多い。また「基本的」は一貫して誤用率が低いのに,「他動的」「心理的」は学習年数が経過しても依然として誤用率が高いことが分かった。以上のことを踏まえ,日本語教育の立場から「他動的」「心理的」を重点的に教えることが使役文の習得を促進させると言えよう。

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【全文公開】胡君平(2016)「台湾人学習者による日本語使役文の用法別の使用実態」『日本語教育』163号https://t.co/sm4nyEXRO6
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