著者
陳 夢夏
出版者
公益社団法人 日本語教育学会
雑誌
日本語教育 (ISSN:03894037)
巻号頁・発行日
vol.176, pp.110-117, 2020-08-25 (Released:2022-08-26)
参考文献数
11

本稿では,中国語話者の読解活動における二字漢字語の理解にあたり,「漢字語のタイプ」と「ストラテジーの使用」の影響を総合的に検討した。口頭訳テストとフォローアップインタビューを用いて未習・既習別に調査した結果,以下のことが明らかとなった。(1) 未習の正答率は「SJO>OJO>NJO」であり,既習の正答率は「SJO>OJO≒NJO」である。(2) ストラテジーの内容は「語彙」「文脈」「統合」があり,ストラテジーの機能は「確認」「検証」「推測」がある。(3) 未習の場合のストラテジーの使用状況は漢字語のタイプと関係ないが,既習のほうは漢字語のタイプによって異なる。(4) 未習の場合の成否にも,既習の場合の成否にも,「SJO類,OJO類,NJO類」の影響が見られ,既習の場合はストラテジーの機能の影響も見られた。

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【全文公開】陳夢夏(2020)読解における漢字語のタイプとストラテジーの使用―未習か既習かによる理解への影響に着目して―『日本語教育』176号https://t.co/O0xG7aaMxR #日本語教育 #日本語教育論文

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