著者
淺津 嘉之
出版者
公益社団法人 日本語教育学会
雑誌
日本語教育 (ISSN:03894037)
巻号頁・発行日
vol.176, pp.95-109, 2020-08-25 (Released:2022-08-26)
参考文献数
10

目的は,日本語読解授業を対象に,なにを読むかは学習者が決め,教師は読みの過程を支援するという授業デザインのもと,そこでの学びを示し,読解授業での教師役割を再考することである。研究課題は (1) どのような学びが起こるのか (2) その学びにはなにが影響しているのかである。実践では学びを対話による意味の再構成であると捉え,3つの対話を促す活動を組み込んだ。学習者の記述分析の結果,学びの過程と結果に概念が浮かび上がり,本授業での学びの特徴を示した。次に,これら概念は対話を通して生まれたこと,中には自分で本を選んだからこそ生まれたものがあること,学びにはシート類での問いかけと他者との対話が影響していたことを考察し,他者との対話が授業に否定的な学習者を惹きつけて学びにつなげたと考えた。主張は,読み物の決定権を持つことで学習者が本と向き合い自己変革をする可能性と,本を読む過程での教師からの問いかけの重要性である。

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【全文公開】淺津嘉之(2020)対話と問いかけが支える日本語読解授業―なにを読むかは自分で決める―『日本語教育』176号 https://t.co/pb6j7VRtTb日本語教育 #日本語教育論文
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