著者
真口 宏介
出版者
一般財団法人 日本消化器病学会
雑誌
日本消化器病学会雑誌 (ISSN:04466586)
巻号頁・発行日
vol.115, no.4, pp.317-326, 2018-04-10 (Released:2018-04-10)
参考文献数
65

膵癌取扱い規約,膵癌登録が開始され,約40年を迎える.早期膵癌の定義はないが,Stage 0と1cm以下のStage Iが候補となる.膵癌発生と進展様式も解明されつつあり,PanINを起点とした多段階発癌,LP typeが現在診断されている上皮内癌に相当すると考えられ,限局性の主膵管狭窄,膵実質の萎縮,脂肪化,低エコー域が特徴である.現状ではCT,MRCP,EUSが診断法の中心となるが,膵管像に着目した診断がポイントとなり,ERCPとENPD細胞診を行う必要がある.膵癌リスク,間接所見を有する患者の囲い込みが効率的である.新規バイオマーカー,分枝膵管の評価を可能とする診断機器の開発が期待される.

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