著者
冨岡 志保 下野 昌幸 加藤 絢子 高野 健一 塩田 直樹 高橋 幸利
出版者
一般社団法人 日本小児神経学会
雑誌
脳と発達 (ISSN:00290831)
巻号頁・発行日
vol.40, no.1, pp.42-46, 2008-01-01 (Released:2011-12-12)
参考文献数
9

全般性けいれんの後に発熱, 頭痛, 項部硬直が持続した16歳男児.ごく軽度の意識低下, 脳波で前頭葉に連続性棘徐波および髄液細胞数上昇, IgG indexの上昇とoligoclonal IgG band陽性を認めた.頭部MRIのFLAIR像で両側半球に散在する部分的灰白質の信号亢進が疑われた.髄膜脳炎と判断し, methylprednisolone pulse療法を実施したところ, 臨床症状と脳波異常は軽快した.髄液中の抗グルタミン酸受容体 (以下GluR) は入院時ε2・δ2に対するIgG・IgM抗体がともに陽性であり, 軽快時は両抗体がともに陰性となった.抗GluR抗体が陽性になる髄膜脳炎の中に, Rasmussen脳炎とは明らかに異なる経過をとり, 治療に反応する予後良好な一群が存在する可能性が強く示唆された.

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HPVvではないけどGluR抗体による脳炎の報告。GluRは神経伝達物質グルタミン酸の受容体。抗体は受容体に興奮性に作用し、癲癇や神経細胞死を起こす。免疫反応は中枢神経系で起きていることから抗体は中枢神経系で産生されたと予想される… https://t.co/E3mrqj4nXm

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