著者
西村 秀雄
出版者
日本物理教育学会
雑誌
物理教育 (ISSN:03856992)
巻号頁・発行日
vol.37, no.3, pp.194-197, 1989-09-05 (Released:2017-02-10)

プトレマイオスの地球中心体系(いわゆる天動説)は,精度の良い,すぐれた宇宙体系であった。これには,今日から見て次の二つの理由があると考えられる。第一に,プトレマイオスの地球中心体系は,地球を座標の基準として実は太陽中心体系を書き換えたものとなっていること,第二に,プトレマイオスが採用した「エクァント」というメカニズムは,諸惑星の運動に関するケプラーの第二法則を近似するものとなっていること,である。本稿では,これらの点を明らかにし,あわせて,先に足立武氏が本誌第36巻第3号において提唱された「Ωポイント」がこのエクァントにあたることを示す。

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プトレマイオスのモデル、成立時期や当時の観測機器を鑑みればやはり恐ろしく優れている。 コペルニクスの主張が、当時単なる計算的仮説と捉えられたのも、プトレマイオス引いてはギリシャが偉大過ぎたためだろう https://t.co/PwtmBf8ITQ

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