著者
中野 克己
出版者
公益社団法人 埼玉県理学療法士会
雑誌
理学療法 - 臨床・研究・教育 (ISSN:1880893X)
巻号頁・発行日
vol.21, no.1, pp.45-50, 2014 (Released:2014-02-05)
参考文献数
11

【目的】短下肢装具(以下,装具)は,歩行能力の向上に貢献しているが,従来より,麻痺側下肢立脚期における矢状面上のチェックが中心で,人間の歩行を十分に検討しているとはいえない。そのため,装具の作製時及び仮合わせ時におけるチェック表の作成を試みた。【方法】プラスチック装具(継手付を含む)と金属支柱付き装具を対象とした。作製時チェック表は,当センターで装具を作製した163例で,装具検討会資料より項目を集計し分類した。仮合わせ時チェック表は,当センター理学療法士18名にアンケートを依頼し,得られた回答を分類した。【結果】作製時チェック表は,782項目を集計した結果,10大項目と22小項目,仮合わせ時チェック表は,182項目を集計した結果,9大項目と23小項目で作成された。【結論】装具作製は,麻痺側下肢立脚期の矢状面上のみならず,前額面上や水平面上,そして麻痺側遊脚期のチェック項目も検討する必要があることが示唆された。

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短下肢装具のチェック表です。 装具はどうしても、前後(矢状面)方向の、背屈底屈のみに終始してしまいます。 ただ、前後方向だけでなく、水平方向や左右方向もすごく歩きに影響します。 歩いて腰がぶれるような場合は、左右方向の装具調整は有効です! #短下肢装具 #麻痺 https://t.co/gAvRAnCblS
プラスチック短下肢装具の細かいノウハウが詰まって良い。https://t.co/VZWJIBVfBK 思いつきでPOさんに作っていただいた下腿高反発ウレタンパッドは遊脚には背屈してくれるのにもかかわらず、初期接地の過度な膝屈曲を防いでくれるので、ここに是非入れ込んでほしいオプション。

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