著者
木野田 典保
出版者
理学療法科学学会
雑誌
理学療法科学 (ISSN:13411667)
巻号頁・発行日
vol.23, no.1, pp.97-104, 2008 (Released:2008-04-05)
参考文献数
19
被引用文献数
2 2

本研究の目的は脳卒中片麻痺例において,どのようなボディイメージがみられるかを確認することである。脳卒中片麻痺7例に対し半構造化面接を実施し,修正版グラウンデッド・セオリー・アプローチを用いて分析した。得られたインタビューデータより定義付け,概念化を試みると「身体の不明瞭な感覚」,「感じられる異常感覚」,「動作の拠りどころとなる感覚」,「動作上達の要件」という4項目があがった。また,生成した概念とカテゴリーの関係を検討して結果図を作成し,分析における全体像を表した。結果,脳卒中片麻痺例にみられるボディイメージの障害構造の一端を表している可能性を示唆した。今後,ボディイメージに関する評価を確立する上でも質的研究が大きな役割を果たすものと期待される。

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