- 著者
-
堀内 照夫
- 出版者
- 日本化粧品技術者会
- 雑誌
- 日本化粧品技術者会誌 (ISSN:03875253)
- 巻号頁・発行日
- vol.44, no.1, pp.2-22, 2010-03-20 (Released:2012-04-26)
- 参考文献数
- 55
- 被引用文献数
-
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エマルション科学における重要な課題は乳化剤の選定ならびにエマルションの安定化である。HLB方式において,乳化剤の選定は被乳化油性基剤の性質に応じて,乳化剤を選定する必要がある。化粧品のエマルション製剤の油相は多数の油性成分より構成されている。安定なエマルションを調製するためには,物質/物質間の相溶性の理解と多数の乳化剤のなかから最適な乳化剤を選定する必要がある。本稿では相溶性の指標値として,HLB法,有機概念図法,溶解度パラメーターについて解説したのち,HLB方式による乳化剤の最適選定法について報告する。さらにエマルションの安定性促進試験法のなかで,高温および低温促進試験法について,エマルションの分散状態と安定性について解説する。