著者
堀内 照夫
出版者
一般社団法人 表面技術協会
雑誌
表面技術 (ISSN:09151869)
巻号頁・発行日
vol.60, no.12, pp.746-746, 2009-12-01 (Released:2010-06-25)
参考文献数
57
被引用文献数
4
著者
田嶋 和夫 今井 洋子 田草川 博 堀内 照夫 金子 憲司
出版者
一般社団法人 口腔衛生学会
雑誌
口腔衛生学会雑誌 (ISSN:00232831)
巻号頁・発行日
vol.50, no.5, pp.740-750, 2000-10-30 (Released:2017-12-08)
参考文献数
15
被引用文献数
2

フッ化物イオンを含有する泡状製剤のハイドロキシアパタイト(HAP)に対する物理化学的研究から溶液状と泡沫状でフッ化物イオンの吸着に関して,次のことを明らかにすることができた。(1)発泡剤の界面活性剤(SDS)とう蝕予防剤(NaF)は泡沫状態で錯体やイオン対形成などの直接的相互作用をしない。(2)SDSは水分散状態におけるHAP表面にほとんど吸着しない。(3)HAP表面に対するフッ化物イオン(F-)のイオン交換吸着速度は溶液状態より泡沫状態のほうが約10倍速い。(4)人臼歯の切片を用いて,溶液状と泡状でのう蝕予防剤処置後,脱灰処理の結果,泡状のほうが予防効果が大きいことが実験的に証明された。(5)ヘテロ界面電気二重層の理論に従い,イオン交換吸着速度は泡沫状態のほうが速くなる機構を説明することができた。以上より,泡状剤型はフッ素を効率的に歯牙表面に供給できる優れた剤型であることが示唆された。

1 0 0 0 OA 乳化基礎理論

著者
堀内 照夫
出版者
日本化粧品技術者会
雑誌
日本化粧品技術者会誌 (ISSN:03875253)
巻号頁・発行日
vol.44, no.1, pp.2-22, 2010-03-20 (Released:2012-04-26)
参考文献数
55
被引用文献数
1

エマルション科学における重要な課題は乳化剤の選定ならびにエマルションの安定化である。HLB方式において,乳化剤の選定は被乳化油性基剤の性質に応じて,乳化剤を選定する必要がある。化粧品のエマルション製剤の油相は多数の油性成分より構成されている。安定なエマルションを調製するためには,物質/物質間の相溶性の理解と多数の乳化剤のなかから最適な乳化剤を選定する必要がある。本稿では相溶性の指標値として,HLB法,有機概念図法,溶解度パラメーターについて解説したのち,HLB方式による乳化剤の最適選定法について報告する。さらにエマルションの安定性促進試験法のなかで,高温および低温促進試験法について,エマルションの分散状態と安定性について解説する。
著者
辰野 良秋 堀内 照夫
出版者
Japan Society of Erosion Control Engineering
雑誌
新砂防 (ISSN:02868385)
巻号頁・発行日
vol.1959, no.32, pp.21-26, 1959

(1) 霜柱は一般に土壤を混んじて上長し, これが土壤侵蝕, 斜面緑化不成功の原因になるが, 展圧された土壤面, 新しい盛土, 切土面から発生する霜柱は, 土壤中の水分を多量に析出するが, 扛起する土量は非常に少い。<br>(2) 発生する霜柱の量は, 土壤条件が一様であれば気温が零度以下にある間の積算温度に比例する。また積算温度は最低気温に比例する。<br>(3) 藁伏工は気温が低くない間は (-3°程度まで) 効果は著しいが, それ以下に低下すれば効果は半減する。しかしながら裸地に比較すると霜柱発生量は少く, 発生する霜柱も土壤表面から出るので, 侵蝕防止的にも, 斜面混播保護の面からも効果は期待出来るが, 藁の量, 伏せ方等には問題が残された。この場合3本並べが良いと考えられた。<br>(4) 霜柱, 凍上現象は斜面の方位によつて著しく趣を異にするが, 斜面の上, 下の部位によつても異る。<br>(5) 土壤改良剤の土質改良効果は粘質土に対する場合, アロンA-20pに顕著な効果が認められ, 霜柱の発生を防ぐことは出来たが, 受蝕性が却つて大となつた。