著者
村越 紀之
出版者
日本化粧品技術者会
雑誌
日本化粧品技術者会誌 (ISSN:03875253)
巻号頁・発行日
vol.49, no.2, pp.87-94, 2015-06-20 (Released:2017-03-21)
参考文献数
14
被引用文献数
2

健常な毛髪の表面は,18-MEAで構成された脂質層が存在するため撥水性が高く,ツヤがあって滑らかな風合いをもたらす。しかし,物理的なダメージや化学的なダメージを受けると脂質層が剥がれ親水性のタンパク質の層が露出するため,ツヤがなくなり,毛髪が絡まりやすく,パサつきなどを感じるようになる。また,毛髪の構造がダメージを受けると,毛髪内在の成分が漏出しやすくなり,毛髪が細径化してハリコシが低下するようになる。つまり,毛髪のダメージは表面の疎水性が親水性へと変化することで生じると考えられる。そこで,毛髪の親水化がどのような場合に生じるのかを,イオン性の蛍光試薬を処理してタンパク質の露出部位や浸透のしやすさで確認したので,その結果を紹介する。

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@protect_the_tea @koto_science 連ツイ失礼,キューティクルに親水性の部分があることについてはこういうの見つけました。 https://t.co/G48X5GA7Ku 水素結合云々への言及はありませんし,不十分である感は到底拭えませんが…

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