著者
山本 義昭 小野 太一
出版者
日本化粧品技術者会
雑誌
日本化粧品技術者会誌 (ISSN:03875253)
巻号頁・発行日
vol.57, no.1, pp.50-57, 2023-03-20 (Released:2023-03-21)
参考文献数
19

シャンプーは,すすぎの過程でカチオン化ポリマーと界面活性剤がコアセルベーションを生成するように処方設計されており,毛髪にコアセルベーションが付着することで滑らかになるとされている。しかし,そのコアセルベーションの物理的特性が処方設計の違いで異なるのか,また,実際の使用感とどのような関係があるのかは解明されていない。そこで本研究では,主基剤アミノ酸型界面活性剤とカチオン化ポリマーの系に対して,種々の両性界面活性剤を使用した際の使い心地と生成されるコアセルベーションの関係について検討した。その結果,各種処方の滑らかさ,しっとり感,コシ感において,個々に得られるコアセルベーションには異なる物理的特性があることがわかった。また,これらの結果は,生成されるコアセルベーションの特長が使い心地に影響を与えていることを示唆した。

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