著者
藤井 義晴 濱野 満子
出版者
日本生気象学会
雑誌
日本生気象学会雑誌 (ISSN:03891313)
巻号頁・発行日
vol.40, no.1, pp.49-54, 2003 (Released:2003-06-06)
参考文献数
17
被引用文献数
1

アレロパシー(Allelopathy)は他感作用ともいい,植物が個体外に放出する化学物質が,他の生物個体に何らかの作用を起こす現象を意味し,作用物質を他感物質(Allelochemical)という.アレロパシーの作用経路の中で,生気象学と関係が深い揮発性物質による作用に関する研究を紹介する.1)植物から放出される揮発性物質を,常温吸着法により同定・定量する方法を開発した.この手法を用いて,農耕地を構成する植物から放出される揮発性物質を検定した.2)バイオアッセイによって植物由来の揮発性物質を検定する「ディッシュパック法」を開発した.3)ディッシュパック法によって,クレオメの作用成分としてメチルイソチオシアネートを同定した.4)ミレニアムプロジェクトの一環として,ヒバやヒノキ等の間伐材を原料にした樹木由来成分に含まれる生理活性物質を分析し,農業に利用する研究を,産官学共同研究として実施している.

言及状況

外部データベース (DOI)

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#かつら の落葉の匂い(マルトール)はどんな意味があるのだろう? このマルトールには強い除草作用のアレロパシー(他感作用)が確認されている。 https://t.co/4Mh30Rnw9w (但し、この論文、一族一種 ->一属一種?) https://t.co/wmbgOY7qY2

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