著者
相原 まり子 入來 正躬
出版者
日本生気象学会
雑誌
日本生気象学会雑誌 (ISSN:03891313)
巻号頁・発行日
vol.30, no.4, pp.159-168, 1993-12-01 (Released:2010-10-13)
参考文献数
34
被引用文献数
4

I.腋窩温について検討した.腋窩温10分値の平均値と標準偏差は, 36.67±0.36℃ (n=827) であった.左右差は認められなかった.しかし腋窩には温度勾配があり, 閉鎖30分後においても, 部位による有意差が認められた.個人差も大きかった.従って, 点として測定した値は再現性に乏しく, 平均的な温度を測定しうる水銀体温計のような体温計で測定することが必要と考えられる.II.口腔温について検討した.口腔温5分値の平均値と標準偏差は, 36.96±0.28℃ (n=242) であった.口腔内にも温度勾配が存在し, 舌下に最高温部があった.舌下であれば左側, 中央, 右側で有意差はなく, この部での測定が, 望まれる.III.口腔検温と腋窩検温を比較した.口腔温の方が腋窩温より有意に高かった.口腟の血流量は腋窩の血流量より有意に多かったことから, 口腔温の方が腋窩温より, 腔閉鎖後早く平衡に達することが説明できる.腋窩温, 口腔温とも正しく測定すれば, 核心温の指標として用いることができるが, 口腔温の方が短時間で測定できる点で優れている.

言及状況

外部データベース (DOI)

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〇腋窩検温法の検討と口腔検温法との比較 https://t.co/KgcGPeaFR1 臨床測定部位 腋窩温:日本・ハンガリー・中国・ソビエトなど 直腸:北欧,フランス 口腔(舌下):,アメリカ,イギリス,ドイツ,南アフリカ この論文が現在の日本の検温を混乱させるが、核心も残している。 https://t.co/Vyn01kkSKH
間違った検温法を流行らせるために利用されたであろう論文。ちゃんと読めば測定時の注意点に過ぎない。 腋窩検温法の検討と口腔検温法との比較 https://t.co/KgcGPeaFR1 #感染症法発熱基準を是正して下さい #正しい検温を #コロナを5類以下に https://t.co/Lwgw8j9IGB
腋窩温測定が本来主流な日本。本来外殻温に属する腋窩温を深部温とみなす根拠となったであろう論文。 腋窩検温法の検討と口腔検温法との比較 https://t.co/KgcGPeaFR1 誤認したかフライング的なトップメーカーの取説図。 直腸温>口腔温>腋窩温で等しくないのにこの暴挙は検温界の混乱を招いている https://t.co/3ilTHJYPdq
口の中で測る方が少し高く出るけど、腋窩(脇の下)より口腔(口の中)で測る方がいいって習った記憶があったので調べたらこんな論文が。 https://t.co/b1wm9XHBUY https://t.co/cwxoNV8Ea5
@iryousya_maeda ある程度固定ツイにペタペタ貼ってあるのでよろしければご活用ください。 日本ではこの論文が混乱の元と思います。 https://t.co/KgcGPdSwCT 「口腔温 は頭部 の核心温の指標であ り,腋 窩温 は 躯幹部 の核心温 を代表」 口腔温>腋窩温 口腔温≠腋窩温 https://t.co/wzyjOgWXZ6
@akiakiamaama https://t.co/Q3BtOlyIT7 「腋窩温は体型に左右され,比体重の大きい者ほど腋窩温が低い」とこの論文にあります。 頸部も脂肪が厚いと正しい測定できないので、薬機法対応医療用非接触型体温計は額専用です。 空港検疫検温の論文には、 個人モデルを構築する際はBMIの入力が必要だとあります。
#肥満と体温 #検温は37℃で! 「腋窩検温法の検討と口腔検温法との比較」より。 https://t.co/KgcGPdSwCT 腋窩温は体型に左右され,比体重の大きい者ほど腋窩温が低い 上記より、肥満は、表面温測定では体核温より低く出るため、隠れ発熱になる危険性が考えられます。
〇「腋窩検温法の検討と口腔検温法との比較」より https://t.co/KgcGPdSwCT 腋窩温10分値の平均値と標準偏差は,36.67±0.36℃(n=827)。左右差は認められなかった.しかし腋窩には温度勾配があり,閉鎖30分後においても,部位による有意差が認められた.個人差も大きかった.
#世界の体温測定 〇腋窩検温法の検討と口腔検温法との比較 https://t.co/KgcGPdSwCT 現在臨床検温は,日本ではハンガリー,中国,ソビエトなどとともに腋窩でおこなわれており,一方北欧,フランスでは直腸で,アメリカ,イギリス,ドイツ,南アフリカでは口腔(舌下)で行われている。

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