著者
和田 英太郎
出版者
一般社団法人 日本生態学会
雑誌
日本生態学会誌 (ISSN:00215007)
巻号頁・発行日
vol.59, no.3, pp.259-268, 2009 (Released:2017-04-20)
参考文献数
65
被引用文献数
6

近年、生態学に二つの手法が導入され新しい地平を切り開いている。一つは種レベルのDNA解析で進化系統を解析する分子生物学的方法となっている。他は安定同位体精密測定法で生態系の物質循環の特長やその物質の起源・生成経路・食物網の構造を知る有力な化学的方法を提供する。この手法はここ10年我が国の生態学の分野において急速に広まった。ここではこの手法の近過去史の概要、この手法の現状での評価、生物圏における炭素・窒素同位体比分布則の骨格、食物網解析の問題点、環境科学への応用、今後の展望についてまとめた。

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