著者
潮 明良
出版者
一般社団法人 日本治山治水協会
雑誌
水利科学 (ISSN:00394858)
巻号頁・発行日
vol.65, no.4, pp.113-124, 2021-10-01 (Released:2023-01-11)
参考文献数
3

山口県防府市西目山で発生した大規模な山林火災によって,多くの森林の緑が失われた。この失われた森林を早期に回復させるため,造林事業や治山事業により緑化が図られた。西目山の一帯は,花崗岩の岩石が露岩する急峻な地形のため,人力による緑化作業が困難な区域はヘリコプターを使用した航空実播が実施されている。航空実播が実施された当時は,航空実播の施工は技術的に確立されておらず,試行錯誤が繰り返された時期にあたるが,航空実播実施後約50年を経過した西目山には,散布した種子のアカマツをはじめ多くの広葉樹が生育し,多面的機能を有した森林へと回復している。この西目山地区における航空実播工は,治山事業の実施から100年を経過したことを機に林野庁が選定した「後世に伝えるべき治山~よみがえる緑~」60選に選定されている。

言及状況

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PDFあり。 ⇒潮 明良 「山口県防府市西目山地区における航空実播工」 『水利科学』65巻4号 (2021) https://t.co/33eV09xckL

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