著者
蒲池 崇
出版者
日本海水学会
雑誌
日本塩学会誌 (ISSN:03695646)
巻号頁・発行日
vol.17, no.3, pp.150-153, 1963 (Released:2013-05-17)
参考文献数
8
被引用文献数
1

食塩水の味について, パネルによる官能検査を行い, 弁別閾, 刺戟閾および男女別による塩から味に対する感覚の差異について実験を行い, 次の結果を得た.1. 食塩水の弁別閾については, 食塩水の濃度の大きいところでは弁別閾も大きく, 濃度の小さい所では弁別閾も小さい. 下弁別閾は上弁別閾より鋭敏であつた. また, 食塩水濃度と弁別閾は直線的な関係である.2. 食塩水の刺戟閾は, 蒸留水と対比して味わつた場合と, 単独に味わつた場合とでは, やや異り, 蒸留水と対比した場合は0.05%の食塩水で溶質の存在を感, 知しているが, はつきり塩からいとは感じない. 食塩水を単独に味わつた場合は0.05%では塩から味を感じないで, 刺戟閾は0.113%の所にあると判定された.3. 塩から味に対する男女の感覚では有意水準99%にとつた場合には有意差はないが, 有意水準を98%にとった場合, 有意と判定されたので, 塩から味に対する感覚は女性の方が, わずかに鋭敏であるらしいといえよう.

言及状況

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@agemonojaws 風邪の後とかに味覚が変わることがありますが、それに近い感じですかね。 個人差はありますが、通常の塩味の弁別閾値(判断可能な最低濃度)は0.1%程度の食塩水だそうです。純粋に塩味だけを感じ取る訓練をすれば、感覚が取り戻せるかもしれません。 https://t.co/cuuK8Mqq5J
で、人が単品で塩辛さを感じる閾値はJ-STAGE当たってたら出てきた https://t.co/WOOWr3sEbH 安全とって0.15%にしよう https://t.co/tJGxqf5ele
@h2rlet あ、0.3%は濃すぎだ J-STAGEで論文見つけた https://t.co/WOOWr3sEbH これだと、単体で塩辛さを感じるのは概ね0.15%ぽい https://t.co/S73jZM7wyo

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