著者
横尾 実
出版者
The Tohoku Geographical Association
雑誌
季刊地理学 (ISSN:09167889)
巻号頁・発行日
vol.47, no.2, pp.119-134, 1995-06-15 (Released:2010-04-30)
参考文献数
58
被引用文献数
2

近代工業が発達する以前の八戸における土地利用パターンの形成過程を明らかにし, その要因を考察する。1930年代半ばの時点で, 江戸時代に起源を持つ旧城下八戸, それと隣接する港町の小中野, 湊, 白銀および鮫では, 街道や港を中心に商店街, 商工混合地区と住宅地区が形成され, 細長い連担市街地が出現した。経済的側面では, 19世紀末以後鉄道が開通し, 港の復興と修築が進行するとともに, 1920年代には漁獲量, 魚粕生産量が増大し, セメント生産と鉱石輸送も加わって産業発展の胎動期に入った。後段では漁業, 工業, 駅そして港を取り上げ, それらが八戸の土地利用パターン形成に対して果たした役割を検討する。

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