著者
荻野 昌秀
出版者
一般社団法人 日本特殊教育学会
雑誌
特殊教育学研究 (ISSN:03873374)
巻号頁・発行日
vol.58, no.3, pp.177-186, 2020-11-30 (Released:2021-05-25)
参考文献数
16

近年、特別な支援を要する児への対応が求められているが、現場で活用できるリソースには限界があり、コンサルテーションのニーズは高まってきている。本研究では、保育所における行動コンサルテーションの効果を明らかにすることを目的とした。また、コンサルティ自身が機能的アセスメントを実施できるようになるためのコンサルテーションのあり方についても考察した。クライエントは4歳児クラス(特別な支援を要する幼児3名を含む)、コンサルティは担任保育士2名であった。対象クラスは20名であり、一部の児の離席、退室や攻撃行動、およびクラス全体の頻繁な私語がみられていた。7回のコンサルテーションにより、適応行動への注目や代替行動の強化など、児の行動の機能に応じた対応が可能となり、対象児の離席、退室や攻撃行動、クラス全体の私語が減少した。今後は保育士自身が機能的アセスメントを行うことが望まれる。

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保育においても行動変容のアプローチは有効 https://t.co/HtBI5yy72h

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