著者
井上 貴雄
出版者
日本毒性学会
雑誌
日本毒性学会学術年会 第41回日本毒性学会学術年会
巻号頁・発行日
pp.S15-4, 2014 (Released:2014-08-26)

アンチセンス、siRNA、アプタマーに代表される核酸医薬品は、これまで“Undruggable”とされてきた分子をも標的にすることから、抗体医薬品に続く次世代医薬品として注目を集めている。これまでに上市された核酸医薬品(2品目)は局所投与であったが、最近になり、全身投与が可能な核酸医薬品として初めてKynamro(ApoB-100 mRNAを標的とするアンチセンス医薬品)が承認されている。現在、臨床試験段階にある核酸医薬品は約80品目であり、うち11品目がphase 3に入っている。核酸医薬品はその物質的性質、機能的性質から、ひとつのプラットフォームが完成すれば短期間のうちに新薬が誕生すると考えられており、この数年で承認申請に至る候補品が増加すると予想されている。 以上のように臨床開発が大きく進展している核酸医薬品であるが、開発の指針となるガイドラインは国内外で存在しておらず、規制当局が個別に対応しているのが現状である。この背景から、ガイドラインの策定、品質/安全性を評価する試験法の確立、審査指針の根拠となる実験データの創出など、開発環境を整備するレギュラトリーサイエンスの重要性が指摘されている。 本シンポジウムでは、核酸医薬品の規制に関わる国内外の動きを整理すると共に、国立衛研における取り組みも紹介したい。

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