著者
深津 容伸
出版者
山梨英和学院 山梨英和大学
雑誌
山梨英和大学紀要 (ISSN:1348575X)
巻号頁・発行日
vol.9, pp.A17-A25, 2010 (Released:2020-07-20)

日本にキリスト教プロテスタントによる宣教が開始されてから、150年以上になるが、その特徴の一つとしていえることは、学校、すなわちミッションスクールの設立に力を注いできたことである。現在ミッションスクールは、(沖縄から北海道に至るまで)定着し、根付いている。日本のキリスト教人口が1%に満たない現状を考えると、日本人はキリスト教信仰は退けたが、(そこで行われているキリスト教教育を含めて)教育機関としてのミッションスクールは受け入れたといえるであろう。 山梨英和学院(以下山梨英和)の場合、当時交通の便の悪い内陸の地という悪条件にもかかわらず、山梨の青年キリスト者たちの熱心な働きかけが、カナダメソジスト教会の宣教団体を動かし、設立されるに至った。本稿では、この時の日本の社会状況、日本人側、カナダメソジスト教会の宣教団体側双方の思いを掘り起こすとともに、どのように山梨英和は地域社会に受け入れられてきたか、また、山梨の諸教会との繋がりはいかなるものであったかを探り、ミッションスクールの教育のあり方、とらえ方を論じる。

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「日本人にとって、ミッションスクールは、世俗の教育機関に属する一つのブランドのようなものとなっている」 深津容伸「日本人とキリスト教:山梨英和学院の場合」https://t.co/GVQN86a6P5 岡本亮輔『宗教と日本人』で言及されていて論旨が気になったけど、冒頭の指摘なんやな、この論点。

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