著者
辻井 弘忠 吉田 元一
出版者
信州大学農学部
巻号頁・発行日
vol.21, no.1, pp.37-48, 1984 (Released:2011-03-05)

昭和28年に報告された(昭和23年時)の調査データーと比較し,35年間で木曾馬の体型がどのように変化したかを調べた。開田村,上松町,田立村,名鉄木曾馬牧場の4才以上の木曾馬牝30頭について体高,体長,尻高,頭幅,腰幅,尻幅,頭長,尻長,胸深,胸囲,管囲を測定した。毛色等は牡5頭を含む総計45頭について測定した。毛色は鹿毛色が圧倒的に多く,月毛や芦毛はみられなかった。背に鰻線を有するものが17頭もおり,額に刺毛,星等を有する馬はいなかった。木曾馬種,木曾系種ともに昭和28年時と比べて殆どの部位で差が認められ,後軀に対する前軀の充実がみられた。これから木曾馬の体型に近付きつつあることが推察された。まだ明治時代の体型よりひとまわり大きいものの,大正,昭和23年時より明治時のそれに近付く傾向がみられた。

言及状況

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