著者
本間 裕人 数岡 孝幸 徳田 宏晴 中田 久保 中西 載慶
出版者
日本食品保蔵科学会
巻号頁・発行日
vol.39, no.4, pp.189-198, 2013 (Released:2014-03-06)

ビールの抗酸化活性について,スタイルごとの品質特性を明らかにするため,様々なスタイルのビール類のDPPHラジカル消去能,スーパーオキシド消去能を測定し比較を行った。その結果,DPPHラジカル消去能はインペリアルスタウト,ボック類,IPAおよびスタウト等で高く,それぞれの平均値は254.1,232.7,201.0および195.8nmol Trolox/mlであった。一方,DPPHラジカル消去能が低かったのは発泡酒・ビール風飲料,ヴァイツェン類およびピルスナー等で,それぞれの平均値は54.7,110.9,120.9nmol Trolox/mlであった。スーパーオキシド消去能については,インペリアルスタウト,スタウト,ポーターおよびバーレーワイン等で高く,それぞれの平均値は90.0,74.0,72.5および71.3%であった。一方,ブロンドエール類,ピルスナー,発泡酒・ビール風飲料において活性は低く,それぞれ18.1,18.7および19.8%であった。これらのビール類の抗酸化活性をワイン類と比較すると,いずれも赤ワインよりは低値であったが,スタイルによっては白ワインよりも高値であった。また,DPPHラジカル消去能と総ポリフェノール量,苦味価,推定初期比重の相関性を調べたところ,DPPHラジカル消去能は総ポリフェノール量と高い相関性を示した。

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