著者
相馬 武久 河口 雅登 高木 洋史 齊藤 奈美子
出版者
日本獸医師会
巻号頁・発行日
vol.69, no.9, pp.538-541, 2016 (Released:2017-01-27)

ワクチン接種後の経過年数と犬ジステンパーウイルス(CDV),犬パルボウイルス2型(CPV-2),犬アデノウイルス1型(CAdV-1)及び犬アデノウイルス2型(CAdV-2)の免疫状態を24カ月齢以上の犬178頭の血清を用いて抗体検査により検討した。その結果,ワクチン効果の保有率及び抗体価は4ウイルスともに経過年数に伴い減少する傾向が観察された。さらに抗体価の変動係数を検討したところ,ワクチン接種後2年以降,CDV,CAdV-1及びCAdV-2において顕著な上昇が観察された。以上の成績から,特にワクチン接種後長期間経過している例では抗体価が減弱している例が多く,そのために免疫状態の個体差が大きくなるものと思われる。このため,特に免疫介在性疾患等の理由でワクチン接種を避けるべき例に対して定期的な抗体検査により免疫状態をモニタリングする必要性があると思われる。

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@tishikawa0141 原著の論文のリンクとその論文を基に執筆された専門書の記載です。 私が行った抗体検査のデータとだいたい一致します。 https://t.co/ROj5bYttyr https://t.co/xFfnooW089
混合ワクチンは接種後1年で約2割、2年以降で約4割が予防効果を失います。 抗体価は個体差があるので、検査をせずに闇雲に◯年に1回と決めるのは適切ではないと思います。 当院では抗体検査の結果、毎年接種している子もいれば、接種せずに5年目に入った子もいます。 https://t.co/ROj5bYbkkj

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