著者
前橋 健二 大戸 亜梨花 山本 達彦 浅利 妙峰 柏木 豊
出版者
日本食品科学工学会
巻号頁・発行日
vol.62, no.6, pp.290-296, 2015 (Released:2015-11-24)

(1) 市販塩麹製品14点の成分の平均値は,水分50.2%,食塩11.0%,還元糖21.9%,ホルモール窒素0.07%であった。酵素活性は全く検出されないものも見られたが多くの製品にデンプン分解系酵素やタンパク質分解系酵素が検出された。(2) 塩麹の製造条件として,還元糖およびホルモール窒素量の消長の点では60℃で6時間以上の消化が必要であるが,残存酵素活性を考慮すると50℃~60℃で6時間程度の短時間消化による方が適当であると判断された。(3) 麹抽出液での試験では,10%食塩の存在でα-アミラーゼ活性の熱安定性は低下しプロテアーゼの熱安定性は若干向上する傾向が見られた。また,10%グルコースの存在ではプロテアーゼ活性の熱安定性がさらに向上する傾向が見られた。

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酵素が温度と時間によってどう失活する傾向にあるのか、参考になりますので、どうぞ。 塩麹製造での熟成温度が残存酵素活性に及ぼす影響 https://t.co/vr6LtZZHVI

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