著者
奥村 晃史
出版者
日本第四紀学会
雑誌
第四紀研究 (ISSN:04182642)
巻号頁・発行日
vol.34, no.3, pp.191-194, 1995-08-31
参考文献数
11
被引用文献数
5 2

正確で高精度な<sup>14</sup>C年代を求めるために,年代値の補正は不可欠な手続きである.基本的な補正項目である海水および大気のリザーバ効果,同位体選別,大気<sup>14</sup>C濃度の経年変化についての補正は<sup>14</sup>C年代測定の一部として普遍的に実施される.同位体選別の補正は,質量分析計を用いて年代測定と同時にδ<sup>13</sup>C測定を行う必要がある.これ以外の補正は既存のデータをもとにパーソナルコンピュータ用に開発されたプログラムで行うことが可能である.目的に応じた精度をもつ正確な年代を得るためには,これらの補正の内容を理解して高精度年代測定の戦略をたてることが必要である.

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