著者
山崎 晴雄 水野 清秀
出版者
Japan Association for Quaternary Research
雑誌
第四紀研究 (ISSN:04182642)
巻号頁・発行日
vol.38, no.6, pp.447-460, 1999-12-01
被引用文献数
3 2

国府津・松田断層の地震テクトニクス上の位置づけに関しては,現在二つの異なる見解が示されている.一つは,相模トラフ内のセグメントとは独立に活動し,丹沢山地や大磯丘陵を持ち上げる大磯型地震を引き起こすというものである.もう一つは,関東地震を200~300年ごとに引き起こすプレート境界断層から分岐した副断層の一つであり,関東地震と連動することなしに大地震を起こすことはないという考えである.これを検証するため,断層崖の麓で5個所のトレンチ発掘調査を行い,最新の断層活動史を復元した.完新統に明瞭な断層変位は認められなかったが,地辷りや崩壊堆積物から3,000年間に4ないし5回のイベントが識別された.このうち,大規模なイベントは約3,000年前の1回だけで,これが同断層の活動を示すと考えられる.ほかの小規模なイベントは,相模トラフで発生した大地震の可能性があるが,その頻度は数百年という短い間隔ではない.

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こんな論文どうですか? 国府津・松田断層の最新活動史と地震テクトニクス(山崎 晴雄ほか),1999 https://t.co/gvhY1T3NSz 国府津・松田断層の地震テクトニクス上の位置づけに関しては,現在二つの異なる見解が示されている.一つは,…
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