著者
梶野 和代 古川 宏 恵美須屋 廣昭 深谷 正裕 秋田 澄男 川村 吉也 内山 俊一
出版者
Japanese Society for Food Science and Technology
雑誌
日本食品科学工学会誌 : Nippon shokuhin kagaku kogaku kaishi = Journal of the Japanese Society for Food Science and Technology (ISSN:1341027X)
巻号頁・発行日
vol.42, no.3, pp.163-168, 1995-03-15
参考文献数
14

キノン依存性アルコール脱水素酵素反応と自己駆動型クーロメトリーを組み合わせた新規なエタノールの簡易迅速定量方法を開発し,食品中のエタノール濃度測定への適用性を検討した.<BR>(1) 標準液を用いて定量性を検討した.Q<SUB>0</SUB>を含むマクイルベイン緩衝液(pH 5.0)に,エタノール標準液とキノン依存性アルコール脱水素酵素溶液を混合し,室温で15分間放置して酵素反応させた後,酵素反応の結果生じた還元型Q<SUB>0</SUB>の量を自己駆動型クーロメトリーで電気量として測定した.エタノール濃度0.1-30% (v/v)の範囲で,自己駆動型クーロメトリーでの実測放電電気量は理論放電量とよく一致し,試料中のエタノール濃度とr=0.9997で相関しており,無校正で定量が可能であった.繰り返し測定時の変動係数(6% (v/v)標準液を使用し,10回測定の場合)は,1.22%であった.自己駆動型クーロメーターでの測定時間は,1-5分であった.<BR>(2) 各種市販食品20サンプルについて,本法とガスクロマトグラフィーの分析値を比較したところ,r=0.9991の高い相関があった.また,各種食品を10回連続測定したときの変動係数は,2%以下であった.<BR>(3) 自己駆動型クーロメーターのカーボンフェルト電極の耐久性をビールを用いて検討したところ,100回の連続測定後でも電極の劣化は認められなかった.

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こんな論文どうですか? 酵素反応とクーロメトリーを組み合わせた食品中のエタノールの簡易迅速定量法の開発(梶野 和代ほか),1995 https://t.co/JdVizzgA4K
こんな論文どうですか? 酵素反応とクーロメトリーを組み合わせた食品中のエタノールの簡易迅速定量法の開発(梶野 和代ほか),1995 https://t.co/JdVizzgA4K

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