著者
土屋 尚之 川﨑 綾 岡 笑美 古川 宏
出版者
日本組織適合性学会
雑誌
日本組織適合性学会誌 (ISSN:21869995)
巻号頁・発行日
vol.22, no.2, pp.74-83, 2015 (Released:2015-08-11)
参考文献数
51
被引用文献数
4

1973年の強直性脊椎炎とHLA-B27の関連の発見以来,40年以上にわたり,HLA遺伝子群は,リウマチ・膠原病において最も確立した病因的因子であり続けている。これまで,多くの関連研究や分子機構を探る研究が積み重ねられ,その時代の先端的解析法を駆使して,多くの知見が明らかになるとともに,それ以上の新たな疑問が産み出されてきた。本稿では,代表的なリウマチ性疾患・膠原病および類縁疾患について,日本人集団を中心に関連研究の成果をまとめるとともに,リウマチ性疾患に関するHLA研究の最近の進歩について概説する。
著者
吉田 達司 古川 宏
雑誌
第82回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2020, no.1, pp.443-444, 2020-02-20

モバイルアプリケーション(アプリ)はユーザが同意することで,端末内の様々な情報を取得している.アプリの多くは,ユーザが同意(アクセス許可)する際に詳細な情報を提示していない.そのため,ユーザがアクセス許可の意思決定をするためには,アプリについて調べた上で,許可するか否かを決定しなければならない. 本研究では,アクセス許可の意思決定前にユーザの個人状況に合わせた支援情報を提供するツールの検討を行っている.本稿では,ユーザの個人状況とアクセス許可時にユーザが求める情報について中高生を対象として調査を実施し,収集した情報の相関関係から,ユーザの個人状況を考慮した支援情報を決定する手法の検討を行った.
著者
村上 雅仁 加藤 順一 高橋 健太郎 前田 慶明 山本 千恵子 細川 晃代 永田 安雄 古川 宏
出版者
理学療法科学学会
雑誌
理学療法科学 (ISSN:13411667)
巻号頁・発行日
vol.20, no.2, pp.155-157, 2005 (Released:2005-07-27)
参考文献数
9
被引用文献数
3 2

片麻痺を伴う脳血管障害患者200例(男性146例, 女性54例:61±11歳)を対象に,麻痺側と非麻痺側の脈波伝播速度を測定し,運動麻痺が脈波伝播速度に及ぼす影響をみるとともに,機能的自立度評価法(FIM: functional independence measure)による身体活動量との関連について検討した。麻痺側の上腕-足首間脈波伝播速度は非麻痺側と比較して有意に高値を示したが(p<0.0001),脳出血と脳梗塞による病型別および左右麻痺側別では有意差を認めなかった。麻痺側の上腕-足首間脈波伝播速度は年齢と有意に正相関を示し(r=0.56,p<0.05),FIMと負相関を認めた(r=-0.29)。これらの結果より,片麻痺を伴う脳血管障害患者の麻痺側では,非麻痺側と比較して血管の伸展性が低下しているだけでなく,加齢および運動麻痺により身体活動量が低いほど,動脈スティフネスの低下と関連していることが示唆された。
著者
吉田 達司 古川 宏
雑誌
第82回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2020, no.1, pp.443-444, 2020-02-20

モバイルアプリケーション(アプリ)はユーザが同意することで,端末内の様々な情報を取得している.アプリの多くは,ユーザが同意(アクセス許可)する際に詳細な情報を提示していない.そのため,ユーザがアクセス許可の意思決定をするためには,アプリについて調べた上で,許可するか否かを決定しなければならない. 本研究では,アクセス許可の意思決定前にユーザの個人状況に合わせた支援情報を提供するツールの検討を行っている.本稿では,ユーザの個人状況とアクセス許可時にユーザが求める情報について中高生を対象として調査を実施し,収集した情報の相関関係から,ユーザの個人状況を考慮した支援情報を決定する手法の検討を行った.
著者
金本 光一 原田 中裕 古川 宏
出版者
一般社団法人日本医療機器学会
雑誌
医療機器学 (ISSN:18824978)
巻号頁・発行日
vol.84, no.4, pp.396-404, 2014 (Released:2014-09-30)
参考文献数
11
被引用文献数
1 1

This study investigated which alarm sound is easiest to distinguish from the background noise. The experiment measured the perception time of some alarm sounds such as: meaningful verbal alarms, meaningless verbal alarms, pulse sounds and melodic alarms. The intensity of each alarm sound-type was increased stepwise against the level of background noise. It was discovered that the alarm sound could be distinguished when the peak value of the spectrum of the alarm sound was equal to or a little bit larger than the level of the spectrum of the background noise. The sound level required for the different types of alarm sounds to be perceived was investigated. This investigation discovered that the pulse sound and meaningful voice alarm were easy to perceive but general melodic alarms were not easily perceived at the same sound level. It was estimated that a smaller alarm sound could be detected if the characteristics of the alarm sound are designed with the background noise taken into account.
著者
井藤 千裕 松井 卓哉 呉 天賞 古川 宏
出版者
The Pharmaceutical Society of Japan
雑誌
Chemical and Pharmaceutical Bulletin (ISSN:00092363)
巻号頁・発行日
vol.40, no.5, pp.1318-1321, 1992-05-25 (Released:2008-03-31)
参考文献数
12
被引用文献数
10 19

6, 7-Demethylenedesoxypodophyllotoxin (1) was isolated from the seeds of Hernandia ovigera L. (Hernandiaceae) collected in Taiwan, together with several known lignans. This is the first example of the occurrence of 1 in a natural source. The assignments of the 13C-nuclear magnetic resonance signals of several podophyllotoxin analogues isolated from this plant were also established by means of two-dimensional H-C correlation spectroscopy (COSY) and H-C long range COSY techniques.
著者
富田 真雄 新宮 徹朗 冨士谷 憲徳 古川 宏
出版者
The Pharmaceutical Society of Japan
雑誌
Chemical and Pharmaceutical Bulletin (ISSN:00092363)
巻号頁・発行日
vol.13, no.8, pp.921-926, 1965-08-25 (Released:2008-03-31)
被引用文献数
25 32

The proton magnetic resonance spectra of N-methylcoclaurine type bases were examined and assignment of the alkoxyl groups and aromatic protons was presented. Correlations of the Chemical shifts with stereochemistry of the molecule were discussed.
著者
梶野 和代 古川 宏 恵美須屋 廣昭 深谷 正裕 秋田 澄男 川村 吉也 内山 俊一
出版者
Japanese Society for Food Science and Technology
雑誌
日本食品科学工学会誌 : Nippon shokuhin kagaku kogaku kaishi = Journal of the Japanese Society for Food Science and Technology (ISSN:1341027X)
巻号頁・発行日
vol.42, no.3, pp.163-168, 1995-03-15
参考文献数
14

キノン依存性アルコール脱水素酵素反応と自己駆動型クーロメトリーを組み合わせた新規なエタノールの簡易迅速定量方法を開発し,食品中のエタノール濃度測定への適用性を検討した.<BR>(1) 標準液を用いて定量性を検討した.Q<SUB>0</SUB>を含むマクイルベイン緩衝液(pH 5.0)に,エタノール標準液とキノン依存性アルコール脱水素酵素溶液を混合し,室温で15分間放置して酵素反応させた後,酵素反応の結果生じた還元型Q<SUB>0</SUB>の量を自己駆動型クーロメトリーで電気量として測定した.エタノール濃度0.1-30% (v/v)の範囲で,自己駆動型クーロメトリーでの実測放電電気量は理論放電量とよく一致し,試料中のエタノール濃度とr=0.9997で相関しており,無校正で定量が可能であった.繰り返し測定時の変動係数(6% (v/v)標準液を使用し,10回測定の場合)は,1.22%であった.自己駆動型クーロメーターでの測定時間は,1-5分であった.<BR>(2) 各種市販食品20サンプルについて,本法とガスクロマトグラフィーの分析値を比較したところ,r=0.9991の高い相関があった.また,各種食品を10回連続測定したときの変動係数は,2%以下であった.<BR>(3) 自己駆動型クーロメーターのカーボンフェルト電極の耐久性をビールを用いて検討したところ,100回の連続測定後でも電極の劣化は認められなかった.
著者
野田 和恵 古川 宏 山口 三千夫
出版者
神戸大学
雑誌
神戸大学医学部保健学科紀要 (ISSN:13413430)
巻号頁・発行日
vol.14, pp.87-92, 1998
被引用文献数
2

Coloring is frequently used in the facilities of occupational therapy. But few reports have appeared concerning to this procedure on the effect of rehabilitation. We compared coloring sheets which were filled with color pencils (Mitsubishi 24 color) by the homebased physically disabled clients and by the healthy control. Ten individualswere involved in each group. Coloring on 10 sheets of already drawn pictures was performed for 1 hour under comfortable atmosphere of free talking. All work was evaluated by 4 teaching staff of occupational therapy. All picture was shown at random fashion and information of the works made by the disabled or the control was hidden. Evaluation was carried out on color works by the vigor, chroma, unrestrictedness of color or shape, and playing sense. The scoring was made by 0, 1, 2, and 3 for none, slight, moderate, and strong, respectively. Sum of the score on each worker's coloring was collected and two groups were compared using Mann-Whitney U-test. As a result, only chroma showed significantly higher score in the control group (P<0.05). Although number of colors used in the work was also compared by t-test between 2 groups, insignificant difference was shown. Coloring was, therefore, found to be a procedure of less effective by physical disablement.
著者
古川 宏 野田 和恵 渡邊 信 白川 卓
出版者
神戸大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2005

本研究は、切断者が自ら気にしているソケットの悪臭と断端部の湿疹の改善を目的に消臭・抗菌ソケットの開発を2年間で行う、切断者のQOLを高めるための研究である。平成17年度は金属フタロシアニン処理の断端袋(KSS)の抗菌性、他の断端袋との抗菌性の比較、水分吸収性、臭気試験の検討および金属フタロシアニンをソケットの材料・材質であるリゴラック、リボキシとどの様に混合させるのかの検討を行った。平成18年度は以下の検討を行った。1.消臭抗菌ソケット(金属フタロシアニン処理含有ソケット)の試作金属フタロシアニン処理の断端袋(KSS)の枚数を変えた材質を基盤にソケットを3種試作した。2.消臭抗菌ソケット(金属フタロシアニン処理含有ソケット)の抗菌作用の検討「JIS L 1902:繊維製品の抗菌性試験方法・抗菌効果」に準拠し、混釈平板法で行った。検定用菌株はStaphylococcus aureus NBRC(ATCC6538P)およびKlebsiella pnumoniae NBRC13277(ATCC4352)を用いた。消臭ソケットは金属フタロシアニン含有と非含有のものを作成した。各ソケットを4cm角に切断し、その上に3cm角の標準布を置き、菌液を接種して18時間後に菌量を測定した。その結果、金属フタロシアニン含有ソケットで両菌に対して静菌作用があることが確認されたが、殺菌活性は認められなかった。金属フタロシアニン非含有ソケットでもS.aureusでは弱い静菌作用が認められた。3.臭気試験日本防菌防黴学会臭気試験検定法に従い、ハンディーにおいモニターおよびポータブル型ニオイセンサーを用いて臭気の測定を行った。試験菌体はProteus vulgalis(ATCC13315,NBRC3815)を用いた。3種類の布を規定のバイアルビンに入れ、菌液を接種し18時間後に各バイアル中の臭気をニオイセンサーで測定した。その結果、漂白布および生成布に比較してKSSで臭気の減少が認められ、E減少幅はアンモニア臭以外の臭気で顕著であった。