著者
新藤 恵一郎 辻 哲也 正門 由久 長谷 公隆 里宇 明元 木村 彰男 千野 直一
出版者
社団法人日本リハビリテーション医学会
雑誌
リハビリテーション医学 : 日本リハビリテーション医学会誌 (ISSN:0034351X)
巻号頁・発行日
vol.41, no.9, pp.619-624, 2004-09-18
被引用文献数
2

書痙患者に対する低頻度反復経頭蓋磁気刺激(rTMS)の有効性を,ペン型簡易筆圧計を用いて検討した.書痙患者5例および健常群5名に対して,rTMSを一次運動野直上に安静時運動閾値の95%の刺激強度で1,500回施行した.書痙患者では,字体および書字評価のすべての指標(書字時間,最大筆圧,平均筆圧,変動値)で改善がみられたが,特に書痙患者に特徴的な拙劣さの指標である変動値の改善が著しかった.一方,健常群への影響は認めず,変動値において「健常群・書痙群」「rTMS前後」カテゴリー間の三元配置分散分析に有意な交互作用(p<0.01)を認めた.本研究により,rTMSによる書痙患者への効果が示され,また,簡易筆圧計による4つの書字評価の指標を組み合わせることにより,より鋭敏にrTMSによる治療効果をとらえることができる可能性が示唆された.

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こんな論文どうですか? 書痙患者に対する低頻度反復経頭蓋磁気刺激の効果 : ペン型簡易筆圧計を用いた筆圧分析による検討,2004 http://ci.nii.ac.jp/naid/10014388799

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